第53回東洋書芸展
今回の展覧会では、選抜された259の傑作が展示されました(海外招待作品は除く)。表現内容は、破体・漢字・仮名の創作ですが、100%破体作品での出品でした。破体作品は例え同じ題材であっても、表現方法は千差万別です。これがまたおもしろいところです。個々人が想いをこめて創作した作品を見ていると、作者が意図したことがだんだん伝わってくるようで楽しくなってきました。
一度はご覧になったことのある作品があると思います。そうです。右から2番目が葉書(ホームページのトップにも掲載しています)に印刷されている松本筑峯作品です。実際の作品は全紙サイズで(約70cm×140cm)非常に大きく、絶妙なバランスで描かれた作品にただただ感嘆しました。
ある来場された方は、この筑峯作品の前で約30分間動かなかったと言います。それだけ眺めていてもあきのこない奥深い作品なのですね。思わず幼少の頃の彫刻家・ロダンがミロのヴィーナスに感銘し長時間みて迷子になってしまったあのエピソードを想いだしてしまいました。
海外の招待作家の作品がずらりと並んでいます。中国・韓国等の著名な書家の方々からの出品があり会場を豪華絢爛に彩りを増して頂きました。